【3本目 瀧の水】
《意義》
前方より斬りかかろうとする敵に対し、低い姿勢を保ちながら飛び退がりざまその胴を水平に薙ぎ、敵右に廻りて上から斬り下す刃を、当方の刀を水平に保持しつつ頭上にて受け止め、敵左に廻れば左足を軸にして左に向き直りざまその頭を斬る。
《動作》
抜き付けまでの要領は二本目の“岩浪の剣”と殆ど同じであるが、ただ異なる所は二本目が敵の胴を薙ぎ払うに対して、三本目は脛を薙ぎ払うのであるから、抜き付ける時の姿勢はやや低くならざるをえない。
さて、一旦脛を払い付けて、斜後まで薙ぎ払った後は左足を右足の前に一歩出すと共に、斜右に廻った敵に対して、左手の親指と人差指の間に切先に近い部分の峰を受けて、下からすくい上げるようにしながら、頭の前上方まですりあげて攻撃の刃を受け止め、
次の瞬間敵左に廻れば左足を軸にしながら右足を正面に対し一歩斜め左方に踏み出しながら、刃を180°回転しながら斜め左の敵の正中一文字に斬る。
最後に斬った姿勢は刀が水平である。
次に、右足をその姿勢についての真後を正面に対しての真後との中間位になるよう一歩後退して残心、納刀。
視線は正面で良い(心眼は八方に配る)
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【動画編】
瀧の水(MP4形式の動画です。)
【静止画編】
正面に対して斜め左向き(約45°)になり、
両足を揃えてしゃがだ状態
右手にて左襟を正すようにしながら、
柄にかけて待つ状態
柄に手を掛け、鯉口を切る
間合いを計って、
低い姿勢を保ち飛び退がりながら抜刀する
水平に前敵の
脛に払い付ける
下からすくい上げるようにしながら、
頭の前上方まですりあげて
攻撃の刃を受け止める
※”攻撃の刃”とあるが相手の刃を受けるのでは無く、相手の手の下に自分の刃を宛がう様に刀で水をすくうが如く大きくすくいあげるのが良い
上段に振りかぶった状態
体を右に向け、残心
左手は柄から離してはばき元から切先を拭い、
血振りを行う
鞘を出しながら納刀する
納刀が終わっても、残心
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